先師祭

村上藩二天流(二天一流)の
先師祭を行いました。

宮本武蔵の掛け軸を掛け、
村上藩二天流の調査で見つかった
伝書類や稽古道具などを供えました。

それらを前に
これまで学んだ二刀の形を稽古して、
見ていただきました。

村上藩の武術流儀は
残念ながら途絶えてしまいましたが、
二天流の開祖である宮本武蔵を顕彰したお祭りを、
先祖代々守り続けていた家がありました。

二天流の師範となった文化年間辺りから
令和の現代まで伝えられていましたが、
昨年ご当主がなくなり絶家となりました。

幸い生前にお会いすることができて、
このお祭りを引き継ぐことを
了承して頂きました。

私が村上の郷土史に寄稿した「越後村上藩武芸譚」を読んでお手紙をくれたのがきっかけでした。
手紙には宮本武蔵の掛け軸の写真が同封されていて驚いたものです。
即電話して取材させてもらったところ、
先師祭のお話や先祖にまつわるお話、
どうやらお互いの先祖が昔交流があったことなどで話が弾みました。
帰り際に「役に立ててください」と、
押入れから村上藩の武術伝書をたくさん出されてきて快く貸し出してくれました。
本当に嬉しかったです。
既に90歳を越えていましたが、
お話される様子はまだまだお元気で
こんなに早くに亡くなるとは思っていませんでした。
巡り合わせてもらい感謝です。

お祭りを執り行うにあたって、
墓前にて報告してきました。

私が武術を続けている間は
守っていきます。